【展示概要】
The Essentials of KINBAKU ART−戦後日本の責め絵展−
2023年3月16日(木)~4月9日(日) 会期中無休
平日(月~金)12:00~19:00、土・日・祝12:00~17:00(入場は閉館時間の30分前まで)
【チケットと入退場について】
オンライン予約:800円
当日券:1,000円(残枠がある場合のみ発売)
・会期中の物販のみのご利用はお断りいたします。
・チケット発券手数料はお客様負担となります。
・チケットのご購入システムへの問い合わせに関しましては、画廊ではご返答はできません。Livepocketにお問い合わせ下さい。
・ご購入いただいたチケットのお時間帯のみ入場可能です。お客様都合での時間帯変更・キャンセルやご返金はできませんのでご了承ください。
・退場のお時間に決まりはございませんが、各日閉館時間までのご退場をお願いいたします。
・最終入館時間は平日18:30、土日16:30となります。
・会場は一度退場されると再入場はできません。入場をご希望される場合は、改めてご入場チケットをオンラインでご購入下さい。
第二次世界大戦後、その長い禁欲の呪縛から解かれた人々は、娯楽と自由を手軽な<読物>に求め、百花繚乱たる雑誌が世に送り出されました。
その夥しい雑誌群の中には、身体を縄で拘束する<緊縛>に性的興奮をおぼえる人々に向けた禁断のマニア誌も含まれ、官能美的なフェティッシュな関心を昂める内容で、その後の日本のSM文化の形成に重要な役割を担いました。
1940年代後半から60年代にかけて幾度にわたって発禁の危機が訪れましたが、その都度、出版人が創意工夫を重ね時代を乗り越えたこれらの雑誌は、コンテンツを変容させながら斯界により影響を与えて、70~80年代にかけて訪れた<SMブーム>を漸増し牽引しました。
さらに近年になって映画や漫画などの影響や、ネットの台頭で情報の入手手段が多様化したことで、緊縛は日本独自の審美性と技巧的な深みを研鑽して、特異な精神文化として国内外で認知されつつあります。
緊縛の表現における視覚の役割は高く、特に前述した先駆的な雑誌においてその圧倒的なイメージで読者を快楽へと誘ったのは、絵師たちが描く挿画でした。
本展覧会では、戦後の黎明期から現代にかけて雑誌の第一線で縦横無尽に活躍した作家を9名紹介します。
SM雑誌の礎を築いたマルチな作家、多彩なイマジネーションでエロスを象った絵師、大胆なヴィジョンを打ち出した画家、緊縛描写だけに止まらず苛烈な責め描写に発展させたアーティストなど、表現方法や発表媒体は異なれど、彼らは各々の美意識が凝縮された膨大な作品を生み出しました。
緊縛画さらには峻烈な責め絵の系譜を振り返りながら、稀有な表現者たちの美の軌跡を辿ります。
参加作家(順不同)
美濃村晃 Kou Minomura
沖渉二 Shoji Oki
秋吉巒 Ran Akiyoshi
椋陽児 Yoji Muku
小妻容子 Yoko Ozuma
空山基 Hajime Sorayama
鏡堂みやび Miyabi Kyodo
田亀源五郎 Gengoroh Tagame
沙村広明 Hiroaki Samura