MCR、色々あった今年の終わりは下北沢OFFOFFシアターにてMCR EXPO’20Wと題して「女がつらいよ」と「パンダが降る日」の2演目を開催します。
今年は5月の公演が中止・延期になりまして、それはまあ、致し方ない事ではあるのですが、致し方ないと理解しながらも日々膨らむ得体の知れないモヤモヤに侵食され、あれだけ待っていた「やっていいよ」と言う号令を前にして「そうは言うけど、なんにも出来ないです」な状態になっていました。
なので、正直なところ、ここに来て活動を再開することに対して、感染リスクなどを考慮した上の「やって良いんだろうか」という不安とは別の「俺はまだ、出来るんだろうか」という懸念もあるんですけど、よくよく考えてみればですね、「お前はじゃあ、出来ていたんですか?」って言われたら「ああ、そうですね、何様だよって発言でした」というところに行き着きまして、がむしゃらに、なんだろう、出来てるか出来てないか分からないけどやってみる、やってみたい、俺はやる!ついて来い!までに回復したと信じ込んでいるので多分大丈夫だと思います。
作品の説明をしますと、まず「女がつらいよ」は2011年に上演した作品の再演になります。
様々なコンプレックスを抱えた42歳の女性が年下の彼氏と付き合ってるんですが、どうにもその彼氏が殺し屋っぽい、多分、おそらく、いや、間違いなく殺し屋なんだろうけど大好きだし、彼氏も私のことを大好きっぽいけど、彼氏がギリギリのところで正体を明かさないので私も彼氏の気持ちをギリギリのところで信じられなかったりするお話です。
今回は主人公の女性の設定を若い女性に変えまして、装いも新たにお送りしようかと思っております。
「パンダが降る日」ですが、こちらは2017年に上演した「私が漫画家になっても」という3人しか出てこない作品を大幅にリライト、初演の登場人物3人にそれぞれ「お相手」を付け加えまして、期せずしてディストピアになってしまった世界の中で繰り返す諸行無常、変化を変化として認めきれない排他的ユートピアにいた僕らの「負けないでって言われても、負けちゃう時は負けますよ」という感じの愉快なお話です、大丈夫、愉快です。
まあ、そんな感じのMCR EXPO’20Wですが、なんでしょうね、クソみたいな一年の師走に「まあ、あれだよね、クソみたいな一年だったけど、悪いことばかりでもなかったような気がしないでもないな」と思っていただけるように頑張りたいと思っております。
よろしくお願いします。