587年の歴史を数える狂言和泉流の二十世宗家である和泉元彌が50歳を迎えたことに記念して開催する「和泉流二十世宗家和泉元彌を観る会」。選曲も和泉元彌の「今」を伝えるこだわりの演目となっています。以下、
●『三番叟(さんばそう)』
三番叟 和泉元彌 千歳 和泉采明
寺田林太郎(笛方森田流)
幸清次郎(小鼓方幸清流宗家)
幸正昭(小鼓方幸清流)
森澤勇司(小鼓方幸清流)
内田輝幸(大鼓方葛野流)
・・・新年の初会や記念すべき公演によく演じられる、狂言の世界で最高の格式を持つ演目。天下泰平を祈念し、足拍子を踏み鳴らし邪気を払い、地を踏み固める「揉之段」と鈴を振り種を蒔き・種下ろしを表し、五穀豊穰を願う「鈴之段」の前後段からなる。
後世のあらゆる芸能に影響を与えた曲としても知られる。今回は当代和泉流二十世宗家の上演にあたり、宗家のみに許される秘事・「五回の烏飛ビ」も披露される。
●祝言小舞
和泉淳子
・・・和泉流の伝統と共に受け継がれてきた小舞、中でも祝言の舞を和泉元彌の祝いにあたり和泉流宗家筆頭控え家当主・史上初女性狂言師和泉淳子がめでたく華やかに舞う。
狂言『萩大名』
和泉元彌 三宅藤九郎 和泉和秀
・・・京での長い訴訟を終えた遠国(地方)大名が本国に帰るにあたり、太郎冠者が日参していた清水寺に参詣しがてら茶屋で萩見物をすることになる。茶屋では亭主が、萩の花を詠み込んだ歌を所望するので、太郎冠者は、歌を詠んだことがない大名に「七重八重九重とこそ思ひしに十重咲き出ずる萩の花かな」と、事前に暗記することを勧める。しかし、物覚えの悪い大名は覚えることができないので、数字を扇の骨で示し、「萩の花」では自分のすねはぎ(足のすね)を見せるなど、歌を思い出すための合図を決めて出かけるが…。
風刺激としての側面も持つ狂言。社会的地位を持った大名が風流を解さない為に巻き起こす失敗談。どこか憎めないおおらかな大名を和泉元彌が和泉流筆頭職分家当主・三宅藤九郎、和泉流宗家筆頭控え家次期当主の和泉和秀との共演でどのように見せてくれるのか楽しみである。
狂言『川上』
夫和泉元彌 妻和泉元聖
・・・大和国吉野の里に住む10年来盲目となった男が、川上に降ってきた霊験あらたかな地蔵菩薩に参詣し、目が開くように願をかけると言って妻に言い置いて出かける。地蔵堂に籠もったその夜、男は御霊夢をたまわり、目が見えるようになる。念願かなった男は、大喜びで杖を捨て帰途につき、帰りが遅いことを心配し迎えに出た妻に行き会う。妻も目が見えるようになったことを喜が、目をあけてもらうには条件があり、それは妻とは悪縁なので、すぐに別れなければいけないというものだった。その話を聞いて腹を立てた妻は地蔵をののしり絶対に別れないと言い張り、ついには夫も承知し、2人は連れ立って帰る。道の途中で夫の目は再び、徐々に見えなくなっていく・・・。
和泉流現行曲(レパートリー)中唯一、悲劇的要素の強い演目で有り、会主・和泉元彌が先代十九世宗家である実父和泉元秀との共演の思い出と伝承された芸を以ってお送りする演目です。最後の夫婦の語らいは謡によって描かれ「これも前世の因縁と思って嘆くまい」と謡い心情を深く表現する。終幕の二人の姿は、皆様にどのように映るのでしょうか・・・。
是非!この機会に、和泉元彌の舞台姿を目に焼き付けてください。席種→
●SG指定席: 30000円 (限定21席)
(ご協賛席・正面1-1〜12、2-4〜12・プレゼント付き)
●SS指定席: 20000円 (限定49席)
(正面1-13〜15、2-1〜3、2-13〜16、3.4列、脇正面1列・プレゼント付き)
●S指定席: 12000円 (46席)
(正面5.6列、脇正面2.3列)
●A自由席: 8000円 (30席)
(脇正面4.5列、中正面1.2列)
●B自由席: 5000円 (55席)
(脇正面6列、中正面3〜7列)
*ライブポケットで取り扱う「A自由席」「B自由席」以外は、和泉元彌のInstagram、Facebook、Xのダイレクトメールか090-3432-2856又は、izumiryu.soke.s@gmail.com までお問い合わせください。