グループ展「Breath in the End World」
会期:2022年10月1日(土)〜10月16日(日
入場料オンライン予約:800円
当日券:1000円(残枠がある場合のみ発売)
2022年9月1日から、オンラインチケットをお買い求めいただけます。
直接ヴァニラ画廊受付にお越しになった場合、事前予約の予定枚数に空きがあれば、当日券を販売いたします。当日券の購入は現金清算のみとさせていただきます。
会期中の物販のみのご利用はお断りいたします。
【営業時間】
平日 12時〜19時
土日祝 12時〜17時
※最終日10月16日は17時までとなります
【展示概要】
---------------
芸術は、鏡ではなくハンマーである。
芸術は、世を反映するのではなく、形作るのである。
- トロツキー『文学と革命』より
---------------
感染症の拡大という思いがけない災難が訪れて、早3年が経ちました。
目には見えないものの力で、日常がことごとく破壊され、終わりが見えない混沌の最中にある中で、アーティストたちは何を目撃し、何を信じ、そしてどんな世界を生み出すのでしょうか。16名の作家による、作品の展示・販売を行います。
油彩、陶芸、彫刻、デジタルアート等多彩な手法でこの世を象り、再生への道筋を示します。
◆展覧会「Breath in the End World」開催によせて
この世界の終わりを見てみたい。そんなことを思ったことはないだろうか。
台風や雷を怖いと思いながらもワクワクした幼い頃。非日常的な災害のニュース映像につい魅入られてしまう。怪獣が街を壊したり、宇宙人が攻めてきたり、戦争や天変地異による終末を描く映画が作られ続ける。
当事者ではなく傍観者として世界の終わりを見ることによって自分が安全な場所にいて平和に生きていることを実感出来る。バーチャルな世界の終わりもまた娯楽であった。
新型コロナウイルスが蔓延して世の中は一変した。街からは人が消え、多くの失業者が出て、マスク生活はもう3年目にもなる。空港は閉ざされ世界は分断された。変異するウイルスに翻弄されながら徐々にこの暮らしに慣れつつあるものの、終わりの見えない不安は未だ消えない。
当事者として見る世界の終わりとはどんな景色なのか。終わりとは何なのか。それは己の命が燃え尽きることか、肉体が朽ちることか、大切なものを失うことか、真っ暗闇か… だんだんと自分という概念が消えていくことは心地よくも感じ、恐ろしい。
このような暗黒の時代は長い歴史の中で幾度となく訪れ、芸術家はその時代に感じたことを作品に投影した。ブリューゲルはペストの流行を死の勝利という絵に描いた。それは現在の私達にはとてもリアルに感じられる。ピカソのゲルニカやフジタのアッツ島玉砕などは戦争の悲劇を伝え続けている。あるいは直接悲劇を描かなくともルドンの夢想的な絵はその時代の不穏さを伝える。芸術作品は時代の鏡なのである。
今の時代に何を作るべきか。
この「世界の終わり」の展覧会ではこの時代を生きる作家たちが感じたリアルを展示します。(髙木智広)
◆参加作家
髙木智広/池谷友秀/キジメッカ/KCN/Cosmic Debris(Emily the Strange)/櫻井結祈子/髙橋美貴/立花奈央子/千葉和成/猫将軍/福山フキオ/松岡ミチヒロ/山本翔/横野健一
Special Collection:フェリシアン・ロップス(協力:Gallery Lucifer)/フリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターン