文化祭を控えた二学期の初め、若い男性教師が赴任してきた。
女子だけの世界にやってきた男に生徒たちは浮足立ち、誰が先生のお気に入りになれるか、
競い合うように華やいでいる。
学校の端では生徒会が文化祭の準備に掛かり切りだというのに、皆そのことを忘れているようだった。
真面目で、真面目だけが取り柄で、暗い生徒会室に入ったと思われている彼女たちのことなど、誰も見ていない。
彼女たちが何をしているかは、彼女たちしか知らない。
日の差さない小さな部屋に、内緒話と笑い声。息を潜めて、一人が言った。
「あの先生、抱けるんじゃない?」
古くて汚い学校、猫なで声を出すメスの匂い、中心にいる男の匂い。
全部が嫌いで、くだらない。彼女たちは生徒会最後の仕事である文化祭で、全てを壊してしまおうと画策し始める。
これは遊び。私たちの、悪戯。