<コンセプト>
井上円了はかつて、妖怪や怪異を「真怪・仮怪・誤怪・偽怪」に分類した。今回、我々は「誤怪」に焦点を当てる。「誤怪」とは、誤認や恐怖心から生まれる現象のことだ。デジタル化が進む現代、ホラーコンテンツがコミュニティ化する中で、本来の意図が誤解され、怪異とされるものも多いのではないか。このイベントのテーマは、年の瀬に再び怪異と向き合い、多角的な視点でその真実を見つめ直し、心身ともに清浄することにある。
<ストーリー>
都内の巨大複合施設の基礎工事中、地中深くから「大きな立方体」が発見された。
工事を止めたくない関係者たちは、それを隠蔽。しかし、関わった人々が次々と神隠しにあい、姿を消してしまう。
そんな中、唯一神隠しにあっていない一人の男から、某怪談系YouTuberに手紙が届いた。
「私は工事に携わっていました。立方体を掘り起こした瞬間から、次々と人が消えていきました。私もその一人になるはずでした。お会いして詳しくお話させていただけないでしょうか?」
男は、自分がなぜ消えなかったかはわからないと言う。ただ、「立方体を直視しなかった」ことが唯一の違いだと。もしくは立方体に触れた手に汗がにじんでいたことが関係しているのか?
彼が残した倉庫の住所には、その立方体が今も眠っている。
立方体の正体とは?彼が消えなかった理由とは?