小説家の青木淳悟さんの新刊『憧れの世界ーー翻案小説を書く』(代わりに読む人)と、作家・批評家の笠井康平さんの初小説集『さみしがりな恋人たちの履歴と送信』(いぬのせなか座)のダブル刊行記念イベントを開催いたします。
『憧れの世界ーー翻案小説を書く』は、ジブリアニメ『耳をすませば』に材をとる2つの翻案小説に、執筆の背景をめぐる書き下ろしエッセイ2本が併録された、青木淳悟さんの9年ぶりの新刊小説集です。ゲームや日記や漫画などさまざまな題材を独自の小説のかたちに「翻案」してきた青木さんの魅力と小説観がぎゅっと詰まった一冊になっています。
一方、『さみしがりな恋人たちの履歴と送信』は、原稿料や契約(書)について考えるメディア「作家の手帖」共同編集長を務め、日本初訳のヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(葛川篤訳)復刊にも携わるなど、各所で活躍してきた笠井康平さんによる初作品集です。ひとがどのように自分のための物語をつくり、それを支えに生き、あるいは失敗してきたのか。小説・詩歌・批評・日記など様々な形式を用いながらたどっていく、不思議に魅力的な物語集となっています。
エッセイ・日記(本)ブームや、生成AIによる文章作成などが話題となる昨今。いわゆる「小説らしい文章」と「そうでない文章」のあいだのありふれた違いを越境するような活動をされているおふたりのお話を通じて、あらためて「ひとが文章を読み、書く」とはどういうことなのか、小説とはいったいどんな表現なのか、迫りたいと思います。
当日は、制作集団・出版版元「いぬのせなか座」主宰の山本浩貴が司会進行役をつとめます。
最後に質疑応答の時間も設けますので、以下フォームよりお二人の本のご感想やご質問などをぜひお寄せ下さい。
https://forms.gle/FyKubfPqPXxAhKbD9
多くのみなさまのご参加を心よりお待ちしております。

