作:木下順二 演出:長塚圭史
1年という時間をかけて演劇創作に挑む、地方発信型の作品創作プロジェクトCREATIO ATELIER。
好評のうちに幕を閉じた2015年2月〜3月のact.01『蛙昇天』。
仙台・新潟全17ステージ経て、さらに濃密になってもどってきた本作を、より多くのみなさんにお届けするためact.01'『蛙昇天』を仙台で上演!
薄暗いあたり一面は、池の底。人間が投げ込んだ石が陰謀ではないかと騒ぎ出す蛙たち。アオガエルとアカガエルの戦争・政治に、捕虜であり通訳のシュレは巻き込まれていくー。
劇作家・木下順二が1951年に発表した『蛙昇天』。すでに忘れ去られた一つの政治事件をモチーフにしたこの寓話が、いま、六十年もの時を経て幕をあけます。さあ、蛙の鳴き声によおく耳を澄ませてごらんなさい。ひとつひとつの鳴き声に、個性がある。思想がある。心理を希求する叫びがある。思想弾圧や政治によって自己の存在を否定されてしまう理不尽さも、生き生きとしたこの国の言葉の美しさも、時を超えて、あなたの耳にはっきりと聞こえてくるはずです。