音に意識を集中する、ありそうで実際には滅多に無い機会かもしれない。日常生活の中では視覚と聴覚は連動していることが多く、両方から得られた情報を一つの出来事として認識している人がほとんどだろう。本講座ではフィールドレコーディングという行為を通して、身の回りの音に意識を集中させ、環境の中にある隠れた振動を拾い上げ、録音装置により増幅された音を聴くことを通して、身体と環境との新たな関係性をつくっていく。
5/4のリスニング&トークの時間は、スペシャルゲストに音楽家・蓮沼執太さんをお迎えいたします。ユニークな視点を折り込みながら、音楽の枠に収まらない多彩な活動を展開している蓮沼さんは、フィールドレコーディングもまた独自の視点で捉え作品制作に取り入れているように感じます。講師の柳沢さんと蓮沼さんがそれぞれ発表された作品、お二人が影響を受けた作品を聴きながら、フィールドレコーディングを切り口に話を進めてみたいと思います。
講師:柳沢英輔(音文化研究者、フィールド録音作家)
ゲスト:蓮沼執太(音楽家、アーティスト)
進行: 井口寛(SALO代表、サウンドエンジニア)
日時:5/4
会場:SALO(神奈川県大磯町大磯1665-2 2F)
プログラム:
5/4
開場:13:00
開始:14:00
①レクチャー(講師|柳沢英輔、ゲスト|蓮沼執太)14:00-
②リスニング&トーク(柳沢英輔・蓮沼執太)16:00-
お申込み:
5/4
定員:30名
参加費:一般 3,500円、学生 2,500(大学生まで)
*学割は当日受付にてキャッシュバック、要学生証。
主催:SALO
講師プロフィール:
// 柳沢英輔 //
東京都生まれ。音文化研究者、フィールド録音作家。京都大学大学院アジア·アフリカ地域
研究研究科修了。博士(地域研究)。現在、日本学術振興会特別研究員RPD。主な研究対象
はベトナム中部高原の少数民族が継承する金属打楽器ゴングをめぐる音の文化。フィール
ドのさまざまな音に焦点を当てた録音·映像作品を制作し、国内外のレーベルや映画祭など
で作品を発表している。主な著書に『ベトナムの大地にゴングが響く』(灯光舎、2019年、
第37回田邉尚雄賞)、『フィールド·レコーディング入門―響きのなかで世界と出会う』
(フィルムアート社、2022年、第1回音楽本大賞·読者賞)など。
ゲストプロフィール:
// 蓮沼執太|Shuta Hasunuma //
音楽家、アーティスト
1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して、国内外での音楽公演をはじめ、多数の音楽制作を行う。映画、テレビ、演劇、ダンス、ファッション、広告など様々なメディアでの音楽制作を行う。また「作曲」という手法を応用し物質的な表現を用いて、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンス、プロジェクトを制作する。
最新アルバムに『unpeople』(2023)。東京2020パラリンピック開会式にてパラ楽団を率いてパラリンピック讃歌編曲、楽曲「いきる」を作詞、作曲、指揮を担当。近年のコンサート・パフォーマンスに「unpeople 初演」(草月プラザ石庭『天国』/ 2024)、「ミュージック・トゥデイ」(オペラシティ・コンサートホール・タケミツメモリアル / 2023)など。
主な個展に「Compositions」(Pioneer Works 、ニューヨーク/ 2018)、「 ~ ing」(資生堂ギャラリー、東京 / 2018)などがある。また、近年のプロジェクトやグループ展に「Someone’s public and private / Something’s public and private」(Tompkins Square Park 、ニューヨーク/ 2019)、「FACES」(SCAI PIRAMIDE、東京 / 2021)、など。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
web: https://linktr.ee/shutahasunuma
Instagram: https://www.instagram.com/shuta_hasunuma/