「いつからでも、どこからでも、リブートする」
にわか霊感女・草刈ねむと、酔った時だけ霊が見えるようになる涼風金魚は、全国を放浪する流しのスナック営業ペア。2人は鳥取県の境港を訪れていた。景気づけに屋台で一杯やっていると、聞き覚えのある声が隣の席から聞こえてくる。その声の主は虹村蛍だった。どこかで会ってるような気がするのだが、お互いを思い出せない3人。
時を同じくして境港に、いかなる霊であってもこの世に存在することを許さない正真正銘の霊媒師、雨月 たぐりが助手の月 光(つき ひかる)と巡礼に訪れていた。
害がない幽霊は必ずしも除霊する必要はないと考えるねむと、幽霊=除霊対象だと考えるたぐりの相性は最悪。
一方、幾度のデジャヴュに見舞われて、この町に縁でもあるのかと不思議がる蛍。ほどける様に固結びになっていく物語。愛することの喜びと、失うことの切なさを描くヒューマン・サスペンスドラマ。上演時に好評を博した「7月の邂逅」シリーズ続編。どうぞご期待ください。