「いつかのクリスマスには、きっと」
町でも評判の柿澤家は、小高い坂の上に立つ白いお屋敷。
そこには美しい三姉妹が住んでいて、仲の良い両親と、賢く大きな犬が一緒に暮らしている。
家族は冬になると薪ストーブで暖をとり、四角い窓から覗くオレンジ色の光と、赤い煙突からもくもくと立ち上がる煙は、清く正しく幸せな家庭の象徴。
……だったのは、もうずいぶん前のお話。
余命宣告を受けた父から連絡をもらった長女が実家に帰ってくると、すでに家庭は冷え切って崩壊していた。
限られた時間のなかで、失われたつながりを取り戻す。
ひとつの家族の癒しと再生の物語。
月シアがお届けするちょっと早めのクリスマスメモリー。
どうぞご期待下さい。