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SPECIAL INTERVIEW
ザ・コレクターズ

30年間<現場>に立ち続ける
タフなロックンロール・バンドの「ライブハウス観」

撮影/堀弥生 インタビュー・文/久保田泰平 構成/Spoo! inc.
 
ザ・コレクターズ
1986年初頭、ブリティッシュ・ビート・ロックやブリティッシュ・サイケ・ロックに影響を受けた加藤ひさし(ヴォーカル)と古市コータロー(ギター)が中心となって結成。87年11月にアルバム『僕はコレクター』でメジャー・デビュー。コンスタントに活動を重ね、2016年にバンド結成30周年を迎えた。現在のバンド編成は加藤、古市、山森“JEFF”正之(ベース)。2017年3月1日(水)に日本武道館公演を行う。
■Information
ニュー・アルバム、12月上旬に発売予定!
 30周年記念BOX SET『MUCH TOO ROMANTIC!~The Collectors 30th Anniversary CD/DVD Collection』
COZP-1190~1213(CD23枚+DVD1枚)
¥36,000(税抜)
2016.9.7 on sale
 BEST ALBUM『Request Hits』
 COCP-39625-6
¥3,086(税抜)
2016.9.7 on sale
■ザ・コレクターズ オフィシャルサイト
 
今年、結成30周年を迎えたザ・コレクターズ。大きなブランクもなくコンスタントな活動を続け、タフなロックンロール・スピリッツを見せつけてきた彼らは、その<現場>となるライブハウス・シーンの変遷やロック・バンドを取り巻く状況の変化を第一線で目撃してきたバンド。来年3月には「デビューした当時は自分らが立つイメージはなかった」という日本武道館での初ワンマンを控える当バンドの2トップ、加藤ひさしと古市コータローに、デビュー当時のことから振り返ってもらった。
何が起こるかわからない、
そんなスリルも含めてライブハウスを楽しんでいた
■ザ・コレクターズが結成された30年前と今とでは、当然ながらライブハウスの雰囲気もずいぶんと変わっていますよね。
古市コータロー 昔はタバコ吸っちゃいけないなんていう時代じゃなかったので、お客さんも観ながら吸ってましたよ。煙たくてタバコ臭いのがライブハウスのイメージで、酔っぱらって野次ってる客もいっぱいいて。
加藤ひさし 昔のロフト(新宿LOFT 76年、西新宿にオープン。99年に歌舞伎町の現店舗に移転)なんてトイレが一個しかなくて、出演者も客も同じトイレを使わなきゃいけなかったんですよ。そういうことを思い返すと、今のライブハウスはきれいだし、どこに行っても快適ですよね。今でこそカジュアルに足を運べるようになったけど、昔は外国の裏通りに入っていく感覚というか。でも、そういう恐いところをのぞきたいっていう衝動がロックだったし、それも含めてドキドキしていたんです。何が起こるかわからない、起こっちゃ困るんだけど、1%ぐらいは起こってほしいって思ってたというか、そういうスリルも含めた場所がライブハウスでしたね。
■いわゆる親が「行っちゃいけない」と言うような場所。
加藤 ケンカしてる奴もしょっちゅういたし、バンド同士でケンカを始めちゃったり。そういうスリルも含めて楽しかったですね、僕なんかは。今そんなことやったら出入り禁止になりますけど(笑)。
■当時は新宿のロフトや渋谷の屋根裏(75年にオープンした渋谷でもっとも古いライブハウス。86年クローズ。97年に同じ渋谷で場所を変え再オープン。2013年にクローズ)あたりがロック・バンドの聖地と言われていたようで。
加藤 そう、インディーでも有名なバンドが出ていたりね。
古市 格上の場所だったんですよ。
加藤 ライブハウスによって格付けみたいなものがありましたからね。ロフトの<夜の部>に出てるだけでスゲえじゃん!っていう。それこそ土曜日の夜のロフトでやるって言ったらみんなが驚くような感じですよ。
■ザ・コレクターズが結成された頃、インディーズ・ブームが起きましたよね。
加藤 そうそう。『宝島』(※1)のキャプテンレコードがザ・ウィラードとか有頂天を売り出してね。そこでたぶん<インディー>って言葉が広まったんじゃないかな。
(※1 宝島社が70年代に創刊した月刊誌。80年代に入ってポップ・カルチャーをメインとした誌面になり、若者の読者層を獲得。インディーズ・バンドも積極的に紹介し、85年にキャプテンレコードを発足)
古市 あとは85年にやったNHKの番組(85年8月に放送された『インディーズの襲来』。人気バンドだったラフィン・ノーズを中心に、当時の代表的なインディーズ・バンドが紹介された)だよね。
加藤 インディーが熟した頃じゃないかな。ただ、その数年後に「イカ天」(『三宅裕司のいかすバンド天国』。89年2月から90年12月まで放送された勝ち抜きオーディション番組)があってバンド・ブームが起きると、メジャーのレコード会社がどんどん青田買いしていくから、結局それに食われていって。
■ザ・コレクターズはそういったブームに巻き込まれなかったですよね。
加藤 これは時間的な問題なんだと思うよ。オレたちがデビューしたのは、宝島がキャプテンレコードで仕掛けた時期よりもちょっと遅いんですよ。それでいて、「イカ天」のバンド・ブームよりはちょっと早い。
 ■1年とか2年の差ですよね。
加藤 そこの差はデカいんだよね。ザ・ブルーハーツのメジャー・デビューがオレらと同じ87年なのね。そこが過渡期で、それから2年ぐらい後にデビューした連中とかは、完全にバンド・ブーム。で、オレらがデビューした頃はキャプテンレコードとかの盛り上がりも落ち着いてきた頃だったから、そこでインディーズを目指そうっていう風にはならなくなってくるんだよね。ザ・コレクターズで1枚だけインディーから出したレコードがあるんだけど、そのときにキャプテンレコードからも出してくれって話が来て。でも、断った。キャプテンレコードに勢いがあれば乗ったところだったと思うんだけどね。
古市 純粋なインディー感がその頃にはなくなってきちゃってたからね。インディーから出していても、明らかに大手がバックにいるような仕掛けられたバンドもいたし。オレらは巻き込まれなくて良かったよ。
加藤 ホントに良かったと思ってる。やっぱりブームに巻き込まれちゃうと、ブームが終わったあと引かれちゃうからね。だから良かった……っていうよりラッキーだったね。
■大きなブームには巻き込まれませんでしたが、デビュー当時のコレクターズは<ネオGS>ムーブメントのひとつとして語られたこともありました。
加藤 ありましたね。
古市 でも、あっという間にあのムーブメントも衰退しちゃったからね。ある意味、世に出て行くきっかけだけ作ってもらえたところはあるかも。
加藤 オレやコータローくんは、モッズが好きで<モッズ・バンド>って言われなきゃイヤだっていうぐらい若かったし、GS=和な感じで捉えられるのはすごくイヤだったんです。ただ、ネオGSと括られる中には、ピチカート・ファイヴとか、オリジナル・ラブの前身のレッド・カーテンとか、のちに渋谷系で花開く人たちもいたりする。ネオGSに関わってた連中がもっとオトナで野心を持ってたら、もしかしたら渋谷系より先に花を咲かせたと思う。音楽的にすごく熟している奴が多かったから。
古市 小西(康陽)くんが言うには、あのネオGSがイギリスのパンク・ムーブメントに匹敵する日本初のインディーズじゃないかって。
加藤 そのネオGSがモチーフにしていた60年代の要素を受け継ぐ感じで、その後に渋谷系が出て来るわけで、そこはパイプが繋がっていたと思うんですよね。少なからずオレたちも影響を与えているんだよなあって。オレたちは音楽はもちろん、映画なんかにも詳しかったし、ネオGSが渋谷系の先生みたいな存在でもあったんですよ(笑)。小西くんともそういうところで馬が合ったからいろいろ一緒にやってたけど、彼はロックンロール・バンドに興味がなくてね。だからそこまで仲良くなれなかった(笑)。
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