■会場:オンライン会議システムZoomにて実施(全世界どこからでも参加できます)
第1回 8月4日(火)20:30〜22:00 @Zoomにて
テーマ「応用行動分析学の理論の成り立ちを学ぶ」
内容:元々、応用行動分析学は、行動分析学という学問を基盤にしています。この行動分析学の創設者「スキナー」は日本での知名度はフロイトやピアジェなどと比べて一般に高くありませんが、「20世紀に影響力のあった心理学者」としてアメリカを始めとする諸外国では今もその研究成果に対する評価は高いものです。講師はこのスキナー自らの言葉を日本の多くの方に伝えるべく「スキナー著作集」(勁草書房)を日本心理学会会長坂上貴之先生をリーダーに行動分析学会の仲間と共に翻訳中です。
ガリレオが「地動説」を唱えたときに、なかなか「天動説」を信じる世間には理解されなかったように、このスキナーの考え方は私たちの日常的直観を180度覆すものであり、最初は何を言っているのかわからないという印象を持たれるかもしれません。学問の源流に触れる面白さ、なぜ行動分析学が教育・療育・医療・福祉に有用なのかという応用の意義を含めて参加者の皆様には、行動分析学の根幹をお伝えしたいと思います。
第2回 8月18日(火)20:30〜22:00 @Zoomにて
テーマ「基本の行動観察を学ぶ」
内容:行動分析学の基本は「行動観察」です。しかし、実際に私たちはこの「行動を観察する」ということがどれだけ正確にできるでしょうか? 私たちが子どもたちや他の人を語る言葉の中にはややもすると「主観的な表現」が入り込んできます。こうなると、行動を分析する学問である行動分析学をきちんと使いこなして指導につなげることはできません。この回では、行動観察の基本を一から学び、様々な教育技法への応用に活用できるスキルを身に付けることを狙いとします。
第3回 8月25日(火)20:30〜22:00 @Zoomにて
テーマ「応用行動分析学の主要な原理を学ぶ」
内容:強化の原理は行動分析学の根幹の原理です。その他、ABCフレーム、スモールステップの原理、課題分析など、実際の子どもの指導や子育てに活用する際には定義をしっかり知っておいた方が良いいくつかのキーワードについて、学んでいきます。
※お断り:今回は、セミナー内で個別の方に対応したスキルトレーニングは行うことはできませんので、個別で練習されたい方は別途ご相談ください。(大勢の方を対象にしているので、その点はご了承ください)
※参考図書
理論編(第1回の内容向け)
・「スキナー著作集 I」(勁草書房)
・「スキナーの心理学」(二瓶社)
実践編(第2回、第3回の内容向け)
・「保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック」(金剛出版)
・「子どもの視点でポジティブに考える 問題行動解決支援ハンドブック」(金剛出版)
※関連動画
行動分析学のエッセンスを毎回、いろはがるたにして発行・配信中です。
「教職いろはがるた」動画はすべて視聴できます。
■講師プロフィール
三田地 真実(みたち まみ)星槎大学大学院教育学研究科(博士後期課程)教授。言語聴覚士。
米国オレゴン大学教育学部博士課程修了(Ph.D.)。2011年度より星槎大学に勤務し、2016年より全学にZoomを導入する提案を行う。以降、大学院ではほぼすべての授業をZoomで実施するに至る。2020年度は新型コロナ対策として、大学の授業のオンライン化を促進する統括として日々奔走中。この研修も行動分析学の原理に基づいて構成されている。
関連資料は、大学のHPからすべてダウンロードできます。 http://www.seisa.ac.jp/about/online.html
主な著書に「保護者と教員のための応用行動分析ハンドブック」(金剛出版)などがある。