ドイツを拠点に世界的に活躍するリュート奏者蓮見岳人さん。サロン・ドゥ・螺の古楽シリーズにお迎えするのも三回目になります。
前日のワークショップと合わせて聴いて頂くと、更に曲の理解も深まると思います。1925年に建てられた船場ビルディングに響く古楽、是非ご堪能ください。
【北夙川不可止プロデュース サロン・ドゥ・螺 古楽シリーズvol.42 蓮見岳人リュートリサイタル】
フランソワ・デュフォー (1604頃ー1672頃)
最初の三組曲は全て調弦がちがいます。また、レトリックを編み込んだ好例なので、最初の曲は「王宮の日課」次は「キリストの受難」、三つ目は「カリストとジュピターのお話し」(あるいは「大熊座はなぜ空から降りてこれないのか」)という手短な語りを加えられる仕組みになっています。そのあとはバロック調弦とリュートでは呼ばれる標準化したニ短調調弦で、これは普通の演奏会形式にします。前半はどんどん調律を変えるので、ある程度弦が落ち着く時間が必要なせいもありますが、前回もワークショップで強調しましたように、音楽には具体性があるのだというメッセージをお伝えしたいのです。